世界卓球2017デュッセルドルフ大会
(記事・写真提供/卓球王国)

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これで世界選手権個人戦デュッセルドルフ大会の速報を終わります
2017/06/06

★世界選手権個人戦デュッセルドルフ大会・メダリスト一覧

●男子シングルス
優勝:馬龍(中国)
準優勝:樊振東(中国)
3位:李尚洙(韓国)、許シン(中国)

●女子シングルス
優勝:丁寧(中国)
準優勝:朱雨玲(中国)
3位:平野美宇(日本)、劉詩ウェン(中国)

●男子ダブルス
優勝:樊振東/許シン(中国)
準優勝:森薗政崇/大島祐哉(日本)
3位:鄭栄植/李尚洙(韓国)、丹羽孝希/吉村真晴(日本)

●女子ダブルス
優勝:丁寧/劉詩ウェン(中国)
準優勝:陳夢/朱雨玲(中国)
3位:早田ひな/伊藤美誠(日本)、馮天薇/ユ・モンユ(シンガポール)

●混合ダブルス
優勝:吉村真晴/石川佳純(日本)
準優勝:陳建安/鄭怡静(チャイニーズタイペイ)
3位:方博/ゾルヤ(中国/ドイツ)、黄鎮廷/杜凱カン(香港)

写真:女子ダブルス表彰での早田ひな/伊藤美誠ペア

大会のフィナーレ! 女子ダブルス優勝は丁寧/劉詩ウェン!
2017/06/06

●女子ダブルス決勝
丁寧/劉詩ウェン(中国) ー9、8、ー11、8、6、ー6、9 陳夢/朱雨玲(中国)

今大会の最後の一戦、女子ダブルス決勝が行われ、前々回大会2位の丁寧/劉詩ウェンが初優勝!

丁寧は09年横浜大会から、女子ダブルスでは4大会連続で2位だったが、ついに頂点へと上り詰めた。4月のアジア選手権では準々決勝で平野美宇に敗れ、屈辱を味わったが、今大会は女子シングルスとの2冠を達成。最高の形で大会を締めくくった。写真は上から丁寧/劉詩ウェン、陳夢/朱雨玲、表彰式での丁寧/劉詩ウェン

カウンター一閃! 馬龍が男子シングルス2連覇!
2017/06/06

●男子シングルス決勝
馬龍(中国) ー7、6、3、6、ー5、ー7、10 樊振東(中国)

男子シングルス優勝は馬龍!世界選手権2連覇!

世界ランキング1位と2位の頂上対決にふさわしい内容となったこの一戦。樊振東のチキータにも緩急をつけて巧みに対応した馬龍が、経験の差を見せつける形でゲームカウント3ー1とリード。優勝に王手をかける。
しかし、5ゲーム目からは樊振東も速さだけに頼るプレーではなく、弧線を高くして緩急をつけたり、一度馬龍に打たせてからカウンターするなど、馬龍の「鏡」のようなプレーを披露。その才能を見せつけてゲームカウント3ー3に持ち込む。チキータ封じのロングサービスも完璧に見切り、レシーブミスをしない。

最終ゲームは馬龍が5ー3としてチェンジエンド、馬龍7ー6のリードから樊振東が3点連取で9ー7と逆転。優勝まであと2点のところで、9ー8で樊振東のループドライブが痛いオーバーミス。馬龍が10ー9と再び逆転してチャンピオンシップポイントを握る。ここは樊振東が連続パワードライブでしのぎ、10ー10。場内の興奮は最高潮、観客が大きく足音を踏みならす。

樊振東の台上バックドライブにミスが出て、馬龍が11ー10で2回目のチャンピオンシップポイント。ここで馬龍は、樊振東のチキータに対して素晴らしい回り込みを見せ、バックストレートにカウンタードライブ。これがノータッチで抜けた!
樊振東もすでに世界チャンピオンになるだけの実力があることを示したが、最後の最後で見せた勝負強さはさすが現チャンピオン。圧巻の一撃だった。写真は上から馬龍、樊振東、試合後に中国国旗を掲げる両選手。

早田/伊藤、出足から好プレー連発も敗れる
2017/06/05

●女子ダブルス準決勝
丁寧/劉詩ウェン(中国) 12、9、6、ー6、3 早田ひな/伊藤美誠
陳夢/朱雨玲(中国) 6、6、ー6、8、7 馮天薇/ユ・モンユ(シンガポール)


早田/伊藤、中国の最強ペアに出足からナイスプレーを連発。早田のパワードライブでの得点などで1ゲーム目5ー1とスタートダッシュをかけ、11ー10とゲームポイントも握ったが、12ー14で落としたのが惜しまれた。2ゲーム目も3ー6から4点連取で7ー6と逆転し、9ー9まで競り合ったが、9ー10で伊藤の3球目フォアドライブがミスとなり、2ゲームを先取された。試合後、伊藤は「1・2ゲーム目は出足がすごく良かったけど、中国は追いついてくるし、競ったら強い。1、2本のミスで流れが変わってしまう。1ゲーム目を取りたかったです」と語った。

早田/伊藤は3ゲーム目を取り返し、5ゲーム目も序盤は3ー2だったが、なんと中国がここから9点連取。劉詩ウェンがループをうまく使い、早田/伊藤のミスを誘った。「まだとにかく返すことで精一杯。それが中国との差だと思います」と試合後の早田。チャンスボールには強引なまでの攻撃を見せながら、うまくミスを誘って得点を稼ぐ中国のテクニックにやられた。上写真は早田/伊藤、下写真は丁寧/劉詩ウェン。

李尚洙のロングサービスは不発。樊振東が4ー0で勝利
2017/06/05

●男子シングルス準決勝
樊振東(中国) 6、9、6、1 李尚洙(韓国)

男子シングルス準決勝のもうひと試合は、樊振東が4ー0で快勝。最終ゲームはラブオールから10点連取で10ー0までリードを広げ、わざとミスをして10ー1としてから、李尚洙のバックドライブを目にも留まらぬバックストレートへのバックハンドカウンターで打ち抜いた。鮮やかな幕切れに大観衆も大きな拍手を送った。

張継科やサムソノフのレシーブを崩し、試合を優位に進めてきた李尚洙のサービスだが、樊振東に攻撃的にレシーブされて思うように出せなくなったのは惜しまれる。フォア前へのサービスを多用したが、樊振東はストップにフリックとフォア前の対応も完璧だった。

男子シングルスは決勝を残すのみ。今大会のクライマックスだ。第1シードの馬龍と第2シードの樊振東が激突する!

上写真は樊振東、下写真は李尚洙。

やはり、強い。馬龍が許シンにストレート勝ち
2017/06/05

●男子シングルス準決勝
馬龍(中国) 6、9、9、6 許シン(韓国)

男子シングルス、ひとり目のファイナリストは馬龍!
2大会連続Vに王手をかけた。

リオ五輪での優勝で、どこまでモチベーションを保てているかと注目された今大会の馬龍だが、プレーの質は落ちるどころか、さらに進化している。いや、進化しているというより、ふたつのビッグタイトルを手にしたことで精神的なプレッシャーがなくなり、実力をフルに発揮できるようになったというほうが正しいかもしれない。
今大会で冴えているのはフォアストレートへのフォアのカウンタードライブ。ほとんどがノータッチで抜ける。サウスポーの許シンに対しても有効で、4ゲーム目の10ー6のマッチポイントでも、鮮やかなフォアストレートへのカウンタードライブを決め、余力を残して決勝へと勝ち上がった。

許シンは中盤から、中陣でのフォアドライブをことごとく馬龍にカウンターで弾き返された。2ゲーム目は9ー6、3ゲーム目は9ー8とリードしたが、両者の間には越えようのない壁があるように感じられた。上写真は馬龍、下写真は許シン。

ついに大会も最終日、早田/伊藤が最強ペアに挑む
2017/06/05

★大会最終日・6月5日のタイムテーブル

10:00(日本時間17:00) 
●男子シングルス準決勝 馬龍(中国) vs. 許シン(中国)

11:00(日本時間18:00)
●男子シングルス準決勝 李尚洙(韓国) vs. 樊振東(中国)

12:00(日本時間19:00)
●女子ダブルス準決勝 馮天薇/ユ・モンユ(シンガポール) vs. 陳夢/朱雨玲(中国)

13:00(日本時間20:00)
●女子ダブルス準決勝 丁寧/劉詩ウェン(中国) vs. 早田ひな/伊藤美誠

14:30(日本時間21:30)
●男子シングルス決勝

15:30(日本時間22:30)
●女子ダブルス決勝

いよいよ大会最終日、6月5日の月曜日。昨日、6月4日がペンテコステ(聖霊降臨祭)の祝日で、翌日の月曜日も祝日になるそうです。チケットは早々に完売。地元ドイツ勢が勝ち残っていないのが残念ですが、好プレーには惜しみない拍手が送られるでしょう。日本勢は早田/伊藤が女子ダブルス準決勝に登場、中国の最強ペアに挑戦します。

下写真は試合のスタート前、勇壮な和太鼓の演奏を響かせるドイツの「WADOKYO」。ヨーロッパには国際的な太鼓の演奏グループがいくつもあるとか。ドイツに来て、ドイツの人たちが叩く和太鼓を聞くのは、少し不思議な気分です。

13歳の張本智和、許シンに挑むも1ー4で敗れる
2017/06/05

●男子シングルス準々決勝
許シン(中国) 9、ー6、6、8、4 張本智和

丹羽に続いて中国の壁に挑んだ13歳の張本智和。観客の応援を味方につけ、1ゲームを奪う健闘を見せたが、許シンに1ー4で敗れた。

許シンのサービスは徹底して張本のフォアサイド。バックハンドの攻守が強い張本のプレーをしっかり研究していた。コースが厳しく、さすがの張本もなかなかチキータでは狙えない。ゲームを奪った2ゲーム目にはフォアフリックで打ち抜くシーンもあったが、試合は終始、許シンのペースで進んだ。強引に攻めて張本のブロックやカウンターを浴びるリスクを避け、得意の弧線が低く、カウンターが難しいループドライブを連発してミスを誘っていた。これが大人のプレー、ということか。

13歳でのベスト8進出は素晴らしい記録だが、「記録よりも1枚のメダルがほしかった」と試合後に語った張本。しかし、2年後のブダペスト大会でもまだ15歳。この「怪物」がこれからどんな進化を遂げるのか、本当に楽しみだ。

丹羽孝希、準々決勝で樊振東に敗れベスト8
2017/06/05

●男子シングルス準々決勝
樊振東(中国) 9、7、9、ー8、6 丹羽孝希

4回戦でオフチャロフ(ドイツ)を破った丹羽、準々決勝で樊振東(中国)に挑んだが、1ー4で敗戦。しかし、自己新記録のベスト8で大会を終えた。

樊振東のチキータはやはり強烈。1ゲーム目、9ー9から強烈なチキータを2本決め、1ゲーム目を樊振東が11ー9で先取したが、丹羽は試合後にこう語った。「1ゲーム目、9-9に追いついたところで自分の得意なサービスを2本出して、2本ともきれいにフォアとバックに打ち抜かれたので、心が折れてしまい、出すサービスがなくなってしまった。途中からバックサービスを使うことになった。オフチャロフの時には、そのレシーブを狙うことができたけど、樊振東はフォアとバックに打ち分けてきたので、とても狙えなかった」

丹羽が2ゲーム目から使ったバックサービスは、変化が少なく、それを利用されて強打される可能性が低い分、自分の展開に持ち込むことも難しかった。「出すサービスがなかったので、相手が取りづらいサービスをいろいろ出して、サービスは全部を出した感じです。相手のサービスは苦にならなかったのでそこで点を狙うという、いつもと逆の展開でした。そういう中で1ゲームを取れたのは次につながる」

ベンチに入った倉嶋監督は「今までで一番内容は良かった。丹羽の台上の技術、カウンターの技術はすごく上がっている」と丹羽のプレーを評価。樊振東は今後も戦っていくライバルだが、研究を重ねてその差を詰めていきたい。上写真は丹羽、下写真は樊振東。

森薗/大島は銀メダル。善戦するも中国ペアに敗れる
2017/06/05

●男子ダブルス決勝
樊振東/許シン(中国) 9、14、9、ー6、11 森薗政崇/大島祐哉

男子ダブルスでは1961年大会の星野展弥/木村興治ペア以来、実に56年ぶりの優勝を狙った森薗/大島は惜しくも銀メダル。

台上のストップ対ストップからの展開では森薗/大島、長いラリーになれば中国ペアが優位な展開。森薗のチキータと大島の中陣でのパワードライブ、そのコンビネーションは中国にも十分通用したが、競った場面で樊振東が高速カウンターを連発した。森薗/大島としては3回のゲームポイントを奪った2ゲーム目を取り、1ー1のタイに持ち込みたかった。

4ゲーム目を返して迎えた5ゲーム目も、10ー8で先にゲームポイントを握ったが、ここでも樊振東がバックハンドのカウンターと台上パワードライブを決め、10ー10。結局、13ー11でこのゲームを制した中国ペアがタイトルを手にした。

しかし、決勝で敗れたとはいえ、森薗/大島のプレーは2年間の成長を証明した。胸を張っていい銀メダル。次回は金メダルに再び挑戦だ。写真は上から森薗/大島、樊振東/許シン、森薗/大島の表彰

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